はちじゅうはちやのわかれじも くじゅうきゅうやのなきじも
雲ひとつない快晴となった日は、夜間、急激に気温が下がって明け方の冷え込みが強まります。放射冷却と呼ばれるこの現象は昼夜問わず起きていますが、昼は日射による加熱が勝っているため目立ちません。風の穏やかな夜間の日の出直前に一日の最低気温が観測され、ときには霜が降りて育ち始めた農作物に深刻な被害を与えます。八十八夜の別れ霜とはこのころに最後の遅霜が降りて、以後は強い冷え込みが見られなくなるという意味。ただし天気は気まぐれです。八十八夜を過ぎても、ときどき冬の名残の寒気が南下して不意の遅霜に泣きを見ることがあるため解説に気を使います。